債務整理について知る

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    債務整理でブラックリストに載る期間と解除までの落とし穴

    債務整理でブラックリストに載る期間と解除までの落とし穴
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    債務整理には、利息をカットする任意整理、借金を最大90%カットする個人再生、借金をゼロにする自己破産があります。債務整理をすると信用情報機関に事故情報が登録される、いわゆるブラックリストに載ります。

    債務整理でブラックリストに載ると、クレジットカードの作成やローンを組むことができなくなるなど、生活に影響が出ますが、ブラックリストが解除されればその制限はなくなります

    ただし、ブラックリストの期間が過ぎたからといって、クレジットカードやローンの審査にすぐ申し込むと落ちる可能性があります。そのような落とし穴にはまらないように、ブラックリストの期間が過ぎたあとに解除されたか調べる方法を知っておくべきです。

    目次

    債務整理でブラックリストに載る期間と落とし穴

    手続きの種類によって、債務整理後のブラックリストに載る期間がちがいます。

    また、信用情報機関は、CIC(株式会社シー・アイ・シー)・JICC(日本信用情報機関)・KSC(全国銀行個人信用情報センター)の3つがあり、債務整理でブラックリストに載る期間は信用情報機関によってもちがいます。

    任意整理でブラックリストに載る期間

    任意整理
    CIC記載なし
    JICC完済から5年
    KSC記載なし

    任意整理でブラックリストに載る期間は5年程度といわれていますが、正確には、弁護士・司法書士が貸金業者に受任通知を送り、貸金業者が受任通知を確認した時点でブラックリストに載ります

    その後、任意整理で和解をして3年から5年で借金を返済し、完済をしてから5年間はブラックリストに載ります。

    手続きを開始してから5年間ではないので、5年経ったからといってクレジットカードやローンの審査をすると、まだブラックリストが解除されていなくて審査に落ちることになります。

    個人再生でブラックリストに載る期間

    個人再生
    CIC記載なし
    JICC完済から5年
    KSC手続き開始決定から7年、または完済から5年のいずれか遅いほう

    個人再生でブラックリストに載る期間は、CICとJICCに5年、KSCに7年なので、5年~7年程度です。

    KSCは2022年11月3日までブラックリストの期間を10年としていましたが、11月4日以降は官報の掲載期間が7年になったことを受けて10年から7年へと変更しています。

    当センターに登録されている個人信用情報のうち、不渡情報について、令和4年11月4日をもってセンターへの登録および会員への提供を取りやめることといたしました。本日以降、本人開示をお申込みいただいた際に発行する登録情報開示報告書における不渡情報の記載について「0/0」(登録情報なしの意味です)との表示となりますので、ご承知おきください。また、官報情報については、登録期間を10年間から7年間に短縮しておりますので併せてご報告いたします。

    全国銀行個人信用情報センター

    個人再生でブラックリストに載るタイミングは、個人再生の開始が決定したときですが、貸金業者によってタイミングがちがうことがあります。ブラックリストの期間が過ぎたからといってクレジットカードやローンの審査をすると落ちる可能性があります。

    自己破産でブラックリストに載る期間

    自己破産
    CIC免責許可決定から5年
    JICC免責許可決定から5年
    KSC手続き開始決定から7年

    自己破産でブラックリストに載る期間は、5年~7年程度です。

    個人再生と同じように、KSCは2022年11月4日にブラックリストの期間を7年までにしました。

    CICとJICCが免責許可決定から5年、KSCが手続き開始決定から7年はブラックリストに載るとしていますが、貸金業者によって登録するタイミングがちがうことがあります。

    7年経ったからと油断するとクレジットカードも作れず、ローンの審査にも落ちるだけです。

    社内ブラックに載ると半永久的に解除されない

    債務整理後のブラックリストは、任意整理で5年程度、個人再生と自己破産で5年~7年程度ですが、手続きをした貸金業者には「社内ブラック」として独自のデータベースに登録されます。

    社内ブラックに載ると半永久的に解除されないので、ブラックリストが解除されたあとでも、債務整理をした貸金業者やその関連会社と取引することはできません。

    知らないとやばい債務整理でブラックリストに載ったあとの影響

    債務整理をしてブラックリストに載ったあとの影響は、以下の通りです。

    • 新たな借金ができなくなる
    • クレジットカードが使えなくなる
    • 新たにクレジットカードを作れなくなる
    • ローンを組むことができなくなる
    • 携帯電話を分割で購入できなくなる
    • 保証人になれなくなる
    • 賃貸住宅の契約や更新ができない可能性がある

    債務整理の手続きについて、くわしく知りたい人は「債務整理で起きるデメリットを知れば安全に借金を免除できる」をご確認ください。

    新たに借金ができなくなる

    貸金業者はお金を貸すときに、信用情報機関の個人信用情報を確認して、これまでの借り入れやクレジットカードの返済状況を確認して、貸したあとの返済能力があるかを確認します。

    債務整理をしてブラックリストに載ると、信用情報機関に事故情報が登録されている状態なので、返済能力がないと判断されてしまい、新たに借金をすることができなくなります

    ただし、債務整理をすれば借金を減らしたりゼロにしたりでき、あらたに借金をする必要はなくなるので、大きな問題とはなりません

    クレジットカードが使えなくなる

    債務整理をするとクレジットカードは強制解約されて、使用できなくなります

    任意整理であれば、使用したいクレジットカードを避けて手続きをすることで一時的にクレジットカードを使用することができますが、クレジットカード会社は更新のとき以外にも「途上与信」といって、定期的に信用情報を確認しています。

    債務整理をしてブラックリストに載っていることがわかり、クレジットカード会社が返済能力がないと判断すれば、クレジットカードが強制解約されて使えなくなります。

    ただし、デビットカードや、QRコード決済やスマホ料金と合算するキャリア決済といったキャッシュレス決済、PaidyやGMO後払い、NP後払いといった後払い決済を利用すれば、生活で困ることはありません。

    債務整理後のクレジットカードについて、くわしくは「債務整理後にクレジットカードを使う裏技と新しく作るときのポイント」をご確認ください。

    新たなクレジットカードを作れなくなる

    クレジットカード会社は、クレジットカードを発行するときに信用情報機関の個人信用情報を確認して、クレジットカード発行後に返済ができるかどうかを判断します。

    ブラックリストに載っていても、クレジットカード会社の判断でカードが作れることもありますが、ブラックリストが解除されるまではクレジットカードの審査に通ることはほとんどありません

    ただし、家族名義のクレジットカードを使ったり、家族がすでにクレジットカードを持っている場合には「家族カード」を作ることができます

    また、ブラックリストから消えれば、クレジットカード会社は信用情報を確認して新たなクレジットカードを発行してくれます。

    ローンを組むことができなくなる

    住宅ローンや自動車ローン、ショッピングローンといったローン審査は、クレジットカードを作るときと同じように、信用情報機関の個人信用情報で返済能力があるかどうか確認されます。

    ブラックリストに載っていると返済能力がないと判断されるので、ローンを組むことができません

    また、住宅ローンのような高額ローンの場合には、ブラックリストが解除されてもローンの審査に通らない可能性がゼロではありません。ローンの審査に通りやすくするためには、ブラックリストが解除される前から、ローンにあてる頭金をためておくことが大切です。

    ただし、債務整理でブラックリストに載っても家族の信用情報には影響がないので、家族名義でローンを組むことはできます

    結婚や出産で急な出費が必要になったときの解決法

    ブラックリストに載っているあいだは、ローンを組むことはできませんが、緊急で必要な場合にかぎっては「緊急小口貸付制度」を申し込むことができます。

    緊急小口貸付制度は、市区町村の役所に申し込み、申請が通れば無利子で10万円を上限として借りることができます。

    スマホや携帯を分割で購入できなくなる

    携帯電話の分割購入には審査があり、クレジットカードやローンの審査と同じように信用情報機関の個人信用情報を確認します。

    債務整理をしてブラックリストに載ると返済能力がないと判断されるので、携帯を分割で購入することができません

    ただし、携帯が使えなくなることはほとんどなく、携帯を一括で購入することもできます

    債務整理の携帯契約への影響について、くわしくは「債務整理したら携帯を買えないと噂されるワケと購入方法」をご確認ください。

    保証人になれなくなる

    住宅ローンや自動車ローン、賃貸契約、奨学金など、保証人が必要になる場合がありますが、ブラックリストに載ると保証人になることができません。

    保証人は、契約者が返済できないとき、代わりに返済できるだけの安定した収入があることを前提とされています。ブラックリストに載ると返済能力がないと判断されるので、保証人になることができません

    ただし、ブラックリストに載ることで家族や親族の信用情報に影響することはないので、家族や親族が保証人になることができます。ブラックリストから消えれば、再び保証人になることもできます。

    賃貸住宅の契約や更新ができない可能性がある

    賃貸住宅には、契約するときに賃貸保証会社を通すことが多いです。

    保証会社には種類があり、そのうち「信販系」の賃貸保証会社は、信用情報機関の個人信用情報を確認するので、債務整理をしてブラックリストに載っていると新規の契約や更新ができない可能性があります。

    ただし、信販系ではなく「独立系」の保証会社であったり、保証会社がついていなくて保証人がいればいい賃貸住宅であれば、信用情報機関を確認されないので、賃貸契約することができます

    債務整理後の賃貸契約について、くわしくは「債務整理して賃貸契約できない残念なケースと審査を通すコツ」をご確認ください。

    債務整理後のブラックリストが解除されたか調べる方法

    債務整理でブラックリストに載ってから5年~7年程度経って、ブラックリストが解除されたと思っていても、実はまだブラックリストに載っていることがあります

    ブラックリストに載っていることを知らずに、クレジットカードやローンの審査をすると審査に落ちるので、本当にブラックリストが解除されたかどうかを調べるべきです。

    ブラックリストが解除されたか確認するには、それぞれの信用情報機関に問い合わせて、事故情報が消えているかを確認します。

    株式会社シー・アイ・シー(CIC)

    請求方法手数料支払い方法
    インターネット500円クレジットカード
    キャリア決済
    郵送1,500円定額小為替証書
    窓口500円現金

    株式会社シー・アイ・シー(CIC)で信用情報を確認するには、インターネット・郵送・窓口があります。

    どの方法で手続きをするかで、500円~1,500円の手数料がかかります。

    株式会社日本信用情報機構(JICC)

    請求方法手数料支払い方法
    アプリ1,000円クレジットカード
    コンビニ
    金融機関ATM
    オンラインバンキング
    キャリア決済
    ペイジー対応の金融機関のATM
    郵送1,000円クレジットカード
    定額小為替証書
    窓口500円現金

    株式会社日本信用情報機構(JICC)は、スマホ開示アプリ・郵送・窓口で個人信用情報を確認することができます。

    郵送だと開示までに1週間~10日程度かかりますが、開示アプリでの開示請求であれば、数分から数時間で確認することができます。

    どの方法で手続きするかで、500円~1,000円の手数料がかかります。

    全国銀行個人信用情報センター(KSC)

    請求方法手数料支払い方法
    インターネット1,000円クレジットカード
    PayPay
    キャリア決済
    郵送1,124円~1,200円定額小為替証書

    全国銀行個人信用情報センター(KSC)で、個人信用情報を確認する方法はインターネットと郵送です。

    インターネットでも、郵送でも情報の開示までにかかる期間は1週間~10日です。

    郵送には、コンビニで「本人開示手続き利用券」を購入する必要がありますが、コンビニによって費用がちがい1,124円~1,200円の手数料がかかります。

    インターネットでの開示であればPayPayやキャリア決済で支払うことができ、手数料が1,000円で済みます。

    債務整理でブラックリストに載ることを回避する方法

    債務整理をすると必ずブラックリストに載ります

    ただし、債務整理をする借金が2010年6月17日よりも前からのものであれば、貸金業者に払いすぎていた利息である「過払い金」が発生している可能性があります。

    過払い金は、貸金業者に対して過払い金請求することで取り戻すことができます。取り戻した過払い金を返済にあてて、借金を完済できれば債務整理をする必要がなくなるので、ブラックリストに載ることを回避できます

    過払い金請求の対象とした貸金業者で社内ブラックになることは避けられませんが、5年から7年間もブラックリストに載ることがなくなります。また、過払い金請求した貸金業者以外とは取引ができるので、クレジットカードを使用したり、ローンを組んだりすることもできます。

    • 2010年6月17日より前に貸金業者から借金をしている
    • 完済または最後に返済した日から10年が経っていない

    借り入れ期間が長い人は、過払い金が発生している可能性があります。

    ただし、過払い金は10年の時効があって、時効になると本来取り戻せるはずだった過払い金が1円も取り戻せなくなるので、いますぐ弁護士・司法書士に相談して、過払い金が発生しているかどうか調べてもらうべきです。

    過払い金請求について、くわしくは「いますぐ知るべき過払い金請求のデメリットと得られるメリット」をご確認ください。

    債務整理でブラックリストに載ることについてよくある質問

    ブラックリストは何年残る?

    債務整理をするとブラックリストに5年~7年程度は載ります。

    債務整理によるブラックリストは、手続きの方法によって載るタイミングがちがい、いつまで載るかは信用情報機関によってちがいます。債務整理によるブラックリストに載る期間について、くわしくは「債務整理でブラックリストに載る期間」をご確認ください。

    ブラックリストに載るとどうなる?

    債務整理でブラックリストに載ると、次のような影響があります。

    • 新たな借金ができなくなる
    • クレジットカードが使えなくなる
    • 新たにクレジットカードを作れなくなる
    • ローンを組むことができなくなる
    • 携帯電話を分割で購入できなくなる
    • 保証人になれなくなる
    • 賃貸住宅の契約や更新ができない可能性がある

    それぞれの影響について、くわしくは「債務整理でブラックリストに載ったあとの影響」をご確認ください。

    目次
    借金返せない時の最終手段はコレ
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