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自己破産は免責不許可事由といって、借金の免除を受けられない基準が8つもうけられています。
8つの免責不許可事由のうち1つでも当てはまると自己破産はできず、失敗に終わってしまいます。
しかし、実際に自己破産に失敗している確率は裁判所のデータを見ると2.46%しかいません。
つまり、免責不許可事由に当てはまっていても裁判所が許して自己破産できる確率が高いということになります。とはいえ、免責不許可事由でも自己破産できる条件を知らないと自己破産を成功させることはできません。
自己破産手続きにおいて、特定の条件に該当する場合に、借金の免責を受けられない基準のことです。破産法には、以下の8つの免責不許可事由が定められています。
免責不許可事由は、破産法で定められた8つの条件のうち、いずれかに該当する場合に、借金の免責が認められません。しかし、「裁量免責制度」により、破産者が誠実に改善の意思を示している場合は、免責が認められることがあります。裁判所は、破産者の個別の事情を総合的に判断し、裁量免責を認めるかどうかを決定します。
免責不許可事由に該当する場合でも、裁判所が破産者の反省や改善の意思を考慮し、免責を認めることができる制度です。
破産者の過去の行為や現在の状況を検討し、個別の事情に応じて裁量免責を認めることがあります。
これは、破産者が過去の過ちを反省し、誠実に取り組んでいる場合に、借金の免責を受ける機会を与えるための制度です。
裁判所が裁量免責を認めるかどうか判断する際には、以下のような点が考慮されます。
免責許可が下りる確率はかなり高いことが知られています。
平成23年の最高裁判所の統計資料によれば、免責許可が認められた割合は全体の97.4%にも達しました。
この統計によると、合計で107,879件の破産手続きが行われ、そのうち免責許可が下りたのは105,169件でした。
一方、免責不許可が認められたのはわずか174件(0.16%)で、取り下げや却下が2,536件(2.3%)でした。
この統計から明確に裁量免責が認められた割合を知ることは難しいですが、自己破産手続きを申請した多くのケースで免責許可が認められていることがわかります。
事業に失敗し、大量の借金が残った場合も、債務者が誠実に対応し、事業の失敗による借金であることが明確であれば、裁量免責が認められることがあります。事業の失敗は社会的な要因や経済的な要因が大きく影響していることが多いため、裁判所は個人の責任を軽く見る傾向があります。
本来なら自己破産手続きで虚偽の報告があると免責が認められませんが、虚偽が軽微であれば例外もあります。
例えば、名義や職業をわずかに偽って消費者金融からの借入があった場合、その虚偽が軽微と判断されれば裁量免責の対象になることがあります。
ギャンブルによる借金は通常免責不許可事由に該当しますが、程度が軽く反省の意が認められる場合、裁量免責が適用されることがあります。
例として、ギャンブルによって借金を抱えたが生活改善の意思を見せているといったことが挙げられます。
2回目の自己破産は、初回の免責から7年経過しないと免責が認められません。
しかし、破産法改正前の判例では、前回の免責から10年経過していなくても二度目の免責が認められたケースがあります(現行法では7年です)。
債務整理の過程で、債務者が協力的な態度を示し、自分の過ちを認め、債権者と円満な解決を図ろうとする場合も、裁量免責が認められることがあります。
債務者が誠実に対応し、債権者との合意が成立すれば、裁判所はその事情を考慮して免責を許可することがあります。
総量規制が適用される前に、過剰な貸付を受けたことで借金が増えた場合、債務者が適切な返済計画を立てていたにもかかわらず返済が困難になった場合、裁判所は総量規制の趣旨を考慮して、裁量免責を認めることがあります。
金融機関が総量規制を遵守せずに貸付を行った場合、債務者に過失がないと判断されることがあります。このようなケースでは、裁判所は総量規制違反による貸付が原因であることを考慮し、裁量免責を認めることがあります。
免責不許可事由は、破産法で定められた8つの条件ことで、1つでも該当すると自己破産が認められなくなります。しかし、「裁量免責制度」により、破産者が誠実に改善の意思を示している場合は、免責が認められることがあります。詳しくは「総量免責とは」をご確認ください。
責不許可が認められたのは2.46%です。そ例外の97.54%は自己破産が成立しています。詳しくは「免責不許可でも自己破産できる確率」をご確認ください。